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after hours vol.3 2016.04.10 丹後ぶらりー 小西編

4/12/2016

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峰山町の中心から西に行くと、小西という集落があります。京丹後市に住んでいる人、さらに峰山町に住んでいる人でも、名前は聞いたことがあっても実際に足を運んだことのある人は多くない場所でしょう。今回は、そんな小西地区で丹後ぶらりーを開催しました。当日の模様をお伝えすべく少しレポートしてみたいと思います。

どの集落にも必ずその土地土地の個性があり、魅力がある。それをゆっくりと少しずつ味わいながらのんびりとするのが丹後ぶらりーのコンセプトですが、いきなりどうして小西なのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。今回、小西を選んだきっかけは、峰山町で醤油蔵を営んでおられる小野甚さんの小野恵理子さんから紹介いただいたことでした。恵理子さんに峰山の魅力を案内してもらうべく企画会議をしていた中で、小野甚さんが作っている甘酒の麹が小西産の米から作られていること、小西の米は京丹後市内の米の中でも食味検査で特に評価の高い米であることを知りました。その昔には山城があり、小西石見守が治めていた土地でその子孫が伊丹で「白雪」の小西酒造を作ったというのも驚きでした。さらには禅定寺という臨済宗のお寺があり(その昔は真言宗)、丹後ちりめんに多大な貢献をした絹屋佐平治が断食祈願をした寺であり、山門には仁王像が安置されていると知り、俄然興味が湧いたのでした。

実際に足を運んでみると、そんなに高くないのに城跡から峰山の街が一望できることに驚きます。ただ完全に山道ではあるので少なくとも軽装備くらいはあった方が良いかもしれません。さらに山城から少し奥に行ったところには木造のダムもあります。治山事業として木材を使っているのはなかなか斬新なアイデアだと思えますが、耐久性はどうなのか。面白い試みであり、デザインもとても素敵でちょっとしたキャンプ場みたいな雰囲気があります。百聞は一見に如かずで、ダムと城跡を探索してから禅定寺で仁王像を見て座禅を組むプログラムがわりとすんなりと出来上がりました。昼ごはんは峰山の中心に戻り、小野甚醤油を使っているらーめん「な花な華」で決まりです。

そしていよいよ昨日、大阪と京都からのお客さんにお越しいただき、小西ぶらりーを開催しました。いろんな驚きと発見があったのですが、まず何よりも驚いたのはやまとなでしこのしなやかさとタフさ。軽装備があった方が良いだろうと考えていた山道をなんと着物で、そして最後には足袋跣で軽々と! 他にも80歳前後の参加者の方々もいらっしゃいましたが皆さん健脚で、すべての行程を見事に歩かれました。そのお姿にはこちらが恐れ入るくらいの元気さでした。さらには峰山の街を眺めながら小野甚さんの甘酒を頂き、ほっとするひと時を持てたのもふだん街中で忙しく過ごしている参加者の皆さんには新鮮だったようです。

その後の禅定寺での座禅体験へ。先ほどまで歩き回っていた「動」から、心を落ち着けて自分と向き合う「静」の時間へ。凛とした空気が張り詰め、鳥の声しかしない中で雲水姿の住職から警策をいただきました。20分ほどの短い時間でしたが、決して短い時間ではなかったように感じられたことと思います。そしていよいよお腹を空かせての「な花な華」タイムへ。おにぎりに出し巻玉子。出汁が効いてとても美味しい。鶏の唐揚げも玉葱スライスとの相性抜群。待望のラーメンもあっさり醤油味でしつこくなく、皆さん舌鼓を打たれていました。動いた後の空腹でいつにも増して美味しさを実感できたのではないでしょうか。

そして最後に小野甚さんにお邪魔し、お土産を買われる方、味見をされる方、思い思いの時間を過ごされて自由解散となりました。今回のぶらりーは、参加者の方々と一緒に作り上げることができた実感と手応えがあり、これから定番化できるのではないかと主催した側としてもとても収穫の多い、濃厚な時間でした。

ご参加いただいた皆様、あらためてありがとうございました。まだご参加いただいていない方々も、次回の丹後ぶらりーにはぜひお越しいただければと思います。(KT)

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珈琲豆を焙煎する

4/3/2016

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珈琲を淹れるルーティンは毎日ほぼ同じ。やかんに水を入れてコンロにかけ、キャニスターから珈琲豆をスプーン2杯から3杯分すくい出し、コーヒーミルに入れる。ハンドルに手をかけ時計回りに一定のリズムでぐるぐると回す。適度な抵抗を感じながらゆっくりと挽く。軽い金属音とともにガリガリする音を聞いていると、豆が粉になっていくのが実感できる。そのまましばらく何も考えずにハンドルを回していると、急にハンドルの手応えがなくなりキーキーと乾いた金属音だけがするようになる。油を差してやらないとと思いながらずっとそのままで使い続けてきた。たぶんもうしばらくはこのままで使い続けるだろう。そんなことを思いながらミルの下の方にある受け皿を引くと珈琲の濃厚な香りが立ち上ってくる。「挽きたて」という表現がぴったりと当てはまる瞬間。この香りを嗅ぐためにミルで珈琲豆を挽いているといっても過言ではないくらい幸せなひととき。
挽いた粉をドリッパーにセットし、少量のお湯を注いで蒸らす。気が急いているとついついドボドボとお湯を注いでしまうが、そうすると粉からボコッと空気が出てきて蒸らしがうまくいかなくなる。少量のお湯でうまく蒸らしが出来れば、おいしい珈琲が飲める確証を得たも同じ。後は何回かに分けてお湯を注ぎ、きれいな珈琲を抽出するだけ。うまく淹れることができた珈琲は香りもさることながらきれいに透き通ったよう色合いで、見てるだけでなんだか嬉しくなる。

そんなルーティンを繰り返しながら、最近やっと珈琲豆そのものに関心が向くようになった。今までは焙煎された豆をできるだけ酸化させないようにくらいは心がけていたが、スマート珈琲やイノダコーヒなど知られている店の豆をあんまり細かいことは気にせずに飲んでいた。時には街中でドトールやスターバックスのコーヒーを飲んだり、日常的に車に乗るようになってからはコンビニのコーヒーなんかも飲むようになっていった。それでわりと平気だったように思う。だけど最近は自分で淹れた珈琲がやっぱり美味しいと思うようになった。あまり深く考えずに飲んでいたコーヒーと自分で淹れる珈琲の間に大きな溝があることに改めて気が付いたみたいに。少しは余裕が出てきたということなのか、その辺りはよく分からない。

でも今までと大きく違うのは豆のことが気になってきたこと。ロブスタやアラビカに始まりどの産地の珈琲豆かということもさることながら、それがどのように焙煎されているのかも非常に気になる。願わくば自分で好きな豆を選んで気に入った配合を見つけることができれば素敵ではないか。いつかはやりたいと思いながらイメージがそれほど持てなかった珈琲焙煎が、近頃は急に身近に思えるようになってきた。大がかりな機械を使わなくても、生豆をハンドピックし煎り胡麻用の器具か何かで焙煎してみよう、それで何度か試してみて次に進もう、と。そうこうしているうちに珈琲の味を的確に表現できる言葉を見つけられるようになるだろうし、イメージも伝えやすくなるだろう。そうなれば少しは珈琲のことが分かるのではないかという気もしている。

田舎暮らしの利点でもあり欠点でもあるのは多くのことを自分でしなければならないところで、おカネを払ってもおいしいものが手に入るとは限らないところ。ならば自分でおいしいものを手間をかけて作るしかないわけで、僕にとっては珈琲がその対象であったということなのだろう。ゆっくりと美味しい珈琲が飲めるように、生豆を手に入れるところから始めてみようと思う。(KT)
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