峰山町の中心から西に行くと、小西という集落があります。京丹後市に住んでいる人、さらに峰山町に住んでいる人でも、名前は聞いたことがあっても実際に足を運んだことのある人は多くない場所でしょう。今回は、そんな小西地区で丹後ぶらりーを開催しました。当日の模様をお伝えすべく少しレポートしてみたいと思います。
どの集落にも必ずその土地土地の個性があり、魅力がある。それをゆっくりと少しずつ味わいながらのんびりとするのが丹後ぶらりーのコンセプトですが、いきなりどうして小西なのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。今回、小西を選んだきっかけは、峰山町で醤油蔵を営んでおられる小野甚さんの小野恵理子さんから紹介いただいたことでした。恵理子さんに峰山の魅力を案内してもらうべく企画会議をしていた中で、小野甚さんが作っている甘酒の麹が小西産の米から作られていること、小西の米は京丹後市内の米の中でも食味検査で特に評価の高い米であることを知りました。その昔には山城があり、小西石見守が治めていた土地でその子孫が伊丹で「白雪」の小西酒造を作ったというのも驚きでした。さらには禅定寺という臨済宗のお寺があり(その昔は真言宗)、丹後ちりめんに多大な貢献をした絹屋佐平治が断食祈願をした寺であり、山門には仁王像が安置されていると知り、俄然興味が湧いたのでした。
実際に足を運んでみると、そんなに高くないのに城跡から峰山の街が一望できることに驚きます。ただ完全に山道ではあるので少なくとも軽装備くらいはあった方が良いかもしれません。さらに山城から少し奥に行ったところには木造のダムもあります。治山事業として木材を使っているのはなかなか斬新なアイデアだと思えますが、耐久性はどうなのか。面白い試みであり、デザインもとても素敵でちょっとしたキャンプ場みたいな雰囲気があります。百聞は一見に如かずで、ダムと城跡を探索してから禅定寺で仁王像を見て座禅を組むプログラムがわりとすんなりと出来上がりました。昼ごはんは峰山の中心に戻り、小野甚醤油を使っているらーめん「な花な華」で決まりです。
そしていよいよ昨日、大阪と京都からのお客さんにお越しいただき、小西ぶらりーを開催しました。いろんな驚きと発見があったのですが、まず何よりも驚いたのはやまとなでしこのしなやかさとタフさ。軽装備があった方が良いだろうと考えていた山道をなんと着物で、そして最後には足袋跣で軽々と! 他にも80歳前後の参加者の方々もいらっしゃいましたが皆さん健脚で、すべての行程を見事に歩かれました。そのお姿にはこちらが恐れ入るくらいの元気さでした。さらには峰山の街を眺めながら小野甚さんの甘酒を頂き、ほっとするひと時を持てたのもふだん街中で忙しく過ごしている参加者の皆さんには新鮮だったようです。
その後の禅定寺での座禅体験へ。先ほどまで歩き回っていた「動」から、心を落ち着けて自分と向き合う「静」の時間へ。凛とした空気が張り詰め、鳥の声しかしない中で雲水姿の住職から警策をいただきました。20分ほどの短い時間でしたが、決して短い時間ではなかったように感じられたことと思います。そしていよいよお腹を空かせての「な花な華」タイムへ。おにぎりに出し巻玉子。出汁が効いてとても美味しい。鶏の唐揚げも玉葱スライスとの相性抜群。待望のラーメンもあっさり醤油味でしつこくなく、皆さん舌鼓を打たれていました。動いた後の空腹でいつにも増して美味しさを実感できたのではないでしょうか。
そして最後に小野甚さんにお邪魔し、お土産を買われる方、味見をされる方、思い思いの時間を過ごされて自由解散となりました。今回のぶらりーは、参加者の方々と一緒に作り上げることができた実感と手応えがあり、これから定番化できるのではないかと主催した側としてもとても収穫の多い、濃厚な時間でした。
ご参加いただいた皆様、あらためてありがとうございました。まだご参加いただいていない方々も、次回の丹後ぶらりーにはぜひお越しいただければと思います。(KT)
どの集落にも必ずその土地土地の個性があり、魅力がある。それをゆっくりと少しずつ味わいながらのんびりとするのが丹後ぶらりーのコンセプトですが、いきなりどうして小西なのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。今回、小西を選んだきっかけは、峰山町で醤油蔵を営んでおられる小野甚さんの小野恵理子さんから紹介いただいたことでした。恵理子さんに峰山の魅力を案内してもらうべく企画会議をしていた中で、小野甚さんが作っている甘酒の麹が小西産の米から作られていること、小西の米は京丹後市内の米の中でも食味検査で特に評価の高い米であることを知りました。その昔には山城があり、小西石見守が治めていた土地でその子孫が伊丹で「白雪」の小西酒造を作ったというのも驚きでした。さらには禅定寺という臨済宗のお寺があり(その昔は真言宗)、丹後ちりめんに多大な貢献をした絹屋佐平治が断食祈願をした寺であり、山門には仁王像が安置されていると知り、俄然興味が湧いたのでした。
実際に足を運んでみると、そんなに高くないのに城跡から峰山の街が一望できることに驚きます。ただ完全に山道ではあるので少なくとも軽装備くらいはあった方が良いかもしれません。さらに山城から少し奥に行ったところには木造のダムもあります。治山事業として木材を使っているのはなかなか斬新なアイデアだと思えますが、耐久性はどうなのか。面白い試みであり、デザインもとても素敵でちょっとしたキャンプ場みたいな雰囲気があります。百聞は一見に如かずで、ダムと城跡を探索してから禅定寺で仁王像を見て座禅を組むプログラムがわりとすんなりと出来上がりました。昼ごはんは峰山の中心に戻り、小野甚醤油を使っているらーめん「な花な華」で決まりです。
そしていよいよ昨日、大阪と京都からのお客さんにお越しいただき、小西ぶらりーを開催しました。いろんな驚きと発見があったのですが、まず何よりも驚いたのはやまとなでしこのしなやかさとタフさ。軽装備があった方が良いだろうと考えていた山道をなんと着物で、そして最後には足袋跣で軽々と! 他にも80歳前後の参加者の方々もいらっしゃいましたが皆さん健脚で、すべての行程を見事に歩かれました。そのお姿にはこちらが恐れ入るくらいの元気さでした。さらには峰山の街を眺めながら小野甚さんの甘酒を頂き、ほっとするひと時を持てたのもふだん街中で忙しく過ごしている参加者の皆さんには新鮮だったようです。
その後の禅定寺での座禅体験へ。先ほどまで歩き回っていた「動」から、心を落ち着けて自分と向き合う「静」の時間へ。凛とした空気が張り詰め、鳥の声しかしない中で雲水姿の住職から警策をいただきました。20分ほどの短い時間でしたが、決して短い時間ではなかったように感じられたことと思います。そしていよいよお腹を空かせての「な花な華」タイムへ。おにぎりに出し巻玉子。出汁が効いてとても美味しい。鶏の唐揚げも玉葱スライスとの相性抜群。待望のラーメンもあっさり醤油味でしつこくなく、皆さん舌鼓を打たれていました。動いた後の空腹でいつにも増して美味しさを実感できたのではないでしょうか。
そして最後に小野甚さんにお邪魔し、お土産を買われる方、味見をされる方、思い思いの時間を過ごされて自由解散となりました。今回のぶらりーは、参加者の方々と一緒に作り上げることができた実感と手応えがあり、これから定番化できるのではないかと主催した側としてもとても収穫の多い、濃厚な時間でした。
ご参加いただいた皆様、あらためてありがとうございました。まだご参加いただいていない方々も、次回の丹後ぶらりーにはぜひお越しいただければと思います。(KT)